 1.概要
相続税法では、相続取得時の時価をもって財産を評価することになっていますが、税の公平性や手続きの簡素化、効率化等を計るため、財産評価基本通達という画一的な基準を定め、当該評価額を求めることになっています。
宅地の相続税評価額を求める算定方式には、路線価方式と固定資産税倍率方式の二通りがありますが、市街地においては前者の方式が採用されており、奥行価格補正率表や不整形地補正率表などが細かく定められ、これに基づいて路線価を補正、評価額を算定して申告するとういう仕組みです。
路線価は毎年1回見直されたうえで、国税庁より8月頃発表されていますが、この路線価等を求めるために標準宅地を多数設け、不動産鑑定士による鑑定評価や売買実例価格、精通者意見等を勘案し、地価公示価格の80%を目安に付設していく手順となってます。
下図左側が相続税路線価の部分イメージですが、道路の中心線に路線価適用ラインが引かれています。数値が価格で千円単位の表示となっており、例示の円内は1u当たり95,000円の路線価ということになります。公示地、基準地も同時に記載されており、大体の位置が確認できます。この円とかの形は路線価の用途地区区分や適用する範囲を表しており、その凡例はイメージ図右をご覧下さい。
またアルファベットは借地権割合の記号で、その区分は以下のとおりとなってます。
| 記号 |
借地権割合 |
| A |
90% |
| B |
80% |
| C |
70% |
| D |
60% |
| E |
50% |
| F |
40% |
| G |
30% |
2.価格時点
路線価の基準日は、その年の1月1日です。
3.活用方法
上記のとおり、路線価は公示ベースの8割を目安にしてますので、単純に0.8で割り返すと公示価格、つまり正常価格レベルの時価(標準的な画地として)が把握できるということになります。しかし、問題点も見受けられます。
まず第一に、公表されるのは8月頃ですから、目安として使用するにしても算定時期が価格時点から相当経っているということです。地価動向が不安的な時期は年で相当率の変動が認められますから、「地価公示、地価調査」の項でも若干ご説明しましたが、時点修正作業は最低限、行う必要があるでしょう。
次に指摘できるのは、市内の相続税路線価の基礎となる標準宅地について鑑定評価が実施されている地点数が固定資産税評価と比較してかなり少なく、大半が精通者意見で運用されている点です。予算の関係もあるでしょうが、相続税路線価が当該税の算定のためだけではなく、最近は機運の高まりつつある時価会計でも運用されつつある趨勢を鑑みれば、価格精度の更なる向上を推進する必要性があり、基となる標準宅地の価格算定については、早期に鑑定方式への移行を期待したいところです。
3点目に挙げられるのが路線価自体の価格特性です。このことは固定資産税路線価にも同様のことが言えますが、標準宅地から各路線価への比較作業を役所内部で行う場合、担当者の違いによる価格差を少なくするため、どうしても施設距離等、事実確認が容易な要因を重視する傾向があり、現場判断が重要な「土地の有効利用度」、「繁華性」等の環境要因が織り込まれにくい構造になっています。住宅地の場合ですと居住環境等は地域要因に包括され、特に個別路線で格差が生じるケースは少ないのですが、商業地の場合、同一地域内においても客足の流れ等により隣接路線間で価格差を生じることは多々あり、これらの環境要因を捨象することの影響は大となります。
4.情報入手方法
(1)インターネット
路線価図は、国税庁ホームページから全国分を無料で閲覧することができます。
路線価等閲覧コーナー
(2)書籍
札幌市内の相続税路線価図は、道内5分冊で構成された財産評価基準書5分冊のうち、第2分冊と第3分冊で官報販売所等で入手可能です。また、市内税務署(道内分あり)で無料閲覧可能です。
<第2分冊>・・・・税別 6,930円
札幌中央区・北区・東区・豊平区・南区・清田区・石狩市・千歳市・恵庭市・北広島市 (管轄税務署・札幌中・札幌北・札幌南)
<第3分冊>・・・・税別5,145円
中央区・西区・手稲区・白石区・厚別区・江別市
(管轄税務署・札幌西・札幌東)
[購入先]
札幌政府刊行物サービスセンター
札幌市北区北八条西2−1−1
(札幌第1合同庁舎内)
TEL 011−709−2401
北海道官報販売所
札幌市中央区大通西11−4−23大通パークビル
TEL 011−231−0975

関連リンク:
◇不動産鑑定評価額
◇固定資産税路線価
◇その他


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